食品消費税ゼロ 反対88%(1/30日経新聞)

8年1月30日の日経一面に「食品消費税ゼロ 反対88%」というリードの記事が出ていました。これは選挙の前にいつも出てくる日経と日本経済研究センターが経済学者にアンケートしました、という記事です。
東京大学の佐藤泰裕教授が「供給サイドが変わらなければ需要を喚起してさらにインフレが加速する可能性が高い。」とコメントしていて、これが一番まっとうなコメントでしょうね。選挙のたびに常に景気・経済の状況は同じではないから、本当は候補者はその状況に合わせた政策を訴えないと不誠実なわけですが、一方でたくさんの人に投票していただくためにはたくさんの人に「そりゃぁいい!」と簡単に響く必要があって、この両方を満たす答えが一つではないから、各政党の悩みどころなのでしょう。現在は「物価高が問題」になっていて(といってもこのくらいのインフレ率は、長い間ずーっと目指していたレベルに過ぎないのですけどね)そうすると、一番たくさんの人に簡単に響きやすい「積極財政(拡張的財政政策)」(減税もこの範疇です、念のため)は本当は逆効果なのですが、そこにこだわってしまうと選挙に負ける可能性が大きくなりそうなので、各党が消費税減税を最大のメニューに持ってくる。ここに対して経済学者が「反対」しているわけで、大変まっとうな反応ですがなぜか100%ではない。100-88=12%もの経済学者が「食品消費税減税賛成」(もしくは意見不表明も入っているのでしょうか)としていることになり、ぜひそのココロを知りたいものです。
ところで、これに関連して1/19の日経の経済教室に『「まぼろし」の需給ギャップ 財政政策と併せ成長戦略を』という記事があって、どうも算定した「需給ギャップ」の中には「まぼろしの需給ギャップ」というべき部分があって、これを正しく認識しないで政策決定されてきているから「いたずらにケインズ的な積極財政に逃げ込まず、本来必要な成長戦略の議論が行われるようにするために、・・・まぼろしの需給ギャップが発生していたことに正しい認識を持つ必要がある。」と主張していて、結論には賛同しますけれど、「まぼろしの需給ギャップ」について今一つわかりずらいので、ぜひもう一回特集していただけるとありがたい。

